辺りが暗くなってきた。もう待ち疲れた。
ポーランドの青年に指示されたホームで列車を待つ。電光掲示板とチケットを照らし合わせて何度も確認。
この列車でいいんだよな?
間違えて乗って変なところ行っちゃったら嫌だしなー。
ええい!乗っちゃえ!
乗ったはいいがどこの席だろう?
4人部屋になっていて2段ベッドの上の席を予約したんだけど。
チケットに31って書いてあるからここかな?
恐る恐る部屋へ入る。
4人中2人はすでに乗車していた。
部屋は真っ暗だった。僕が予約したベッドは空いていたので多分ここでいいのかな?
物音を立てられない雰囲気だったので、荷物をベッドに置きそのまま横になった。
かなり快適に過ごせるじゃないか(*^^*)
しかし問題は乗り換えの為に約5時間後に起きて列車を降りなくてはいけないことだ。
寝過ごしたらアウト。そう考えると爆睡はできない。
海外の列車は時間もアバウトそうだし。。。
とりあえず4時間後にタイマーをセットし、音量ボリュームは1にして(音量を大きくすると周りの乗客に迷惑がかかると思って)耳元にスマホを置いた。
動画は車窓からの外の風景。
結局、熟睡はできないまま乗換駅に着いた。ルブリニエツという駅。
超ド田舎の駅。
辺りは真っ暗。
ここで30分程乗り換え列車を待つ。
こんな所に1人でいると、さすがに恐怖を感じた。
とっても心細いよー。
時間通りに乗り換え列車が来た。
この列車に乗ってアウシュビッツへ向かいます。
最寄り駅のオシフィエンチム駅に到着。
時刻は午前5:20。
ドイツ語ではアウシュヴィッツとなる。
異国のド田舎にて思う。日本はお盆休み真っただ中。
もしも日本にいれば、友人と飲みに行ったり、サッカーしたり、家族と過ごしたりしていたのだと思う。
せっかく日本を飛び出してきたのだから、ここでしか体験できないもの、見れないもの、感じられないものを存分に楽しみたい。
6:00ちょうどにお店が空いたのでビーフジャーキーを買い食べる。
うまい。
アウシュビッツまでは1キロちょい。
今回はサッカー観戦の旅。しかしどうしても行きたい場所があった。
それが人類史上最悪の負の遺産と言われる『アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所』
どうしても自分の目で見ておきたいと思った。
僕は高校生の時に『戦場のピアニスト』という映画を見て衝撃を受けた。
ホロコースト、ユダヤ人迫害、ヒトラーによる独裁主義、強制労働、大量殺戮。
実際にこんなことが起こったなんて信じられない。戦争の恐怖と愚かさをとても感じた。それと同時に、今あるこの生活はとても幸せなことなんだと考えさせられた。
食べる物に困らず、暖かい布団で寝れるということはとても幸せなことである。
自由があるという事がどれほど幸せであるかを。。。
現在は使われていな線路であるが、当時はアウシュビッツ行きの電車がここを通っていたのであろうか?
到着してしまった。
全身の身の毛がよだつ。
早朝から数名が並んでいる。
アウシュビッツは予約すれば、決められた時間に入場できる。しかし、予約がギリギリになりチケットが売り切れになってしまった。そこで詳しく調べると、予約できなくてもチケットブースに並べば当日券をゲットできるそうだ。
僕も当日券を求めて早朝にここへやってきた。
大きい荷物はここへ預けなくてはいけない。
持ち込めるのは30×20×10センチの荷物のみです。
アウシュビッツを見学したらバスでクラクフへ向かうので、バスの時刻表の写真を撮っておく。
自力でクラクフまで行く人は、アウシュビッツ見学前に時刻表を記録しておきましょう。
電車(最寄り駅のオシフィエンチム駅から)でも行けるけど、バスはアウシュビッツの施設内から出ているので楽ですよ。
開場時間とともにチケットブースも開いた。
20分ほどでチケット買えた(^-^)
良かったー。
ここアウシュビッツを見学するために何時間もかけて来たのに、いざ入場できるとなると足がすくむ。
当時、強制的に連れてこられた人の心境を思うと胸が痛む。。。
つづく。。。