いよいよ入場。入って左側にガイドブックが売っている小屋がある。
日本語翻訳されているものを購入。
そして今までひとり旅で訪れたどの場所よりも真剣な表情となる。
ドイツ語で『ARBEIT MACHT FREI』と書かれている。
『働けば自由になる』という意味だそうだ。。。恐ろしい言葉である。
Bの文字が逆に付けられているが、これを作らされ強制労働させられたユダヤ人の抵抗と言われている。
初めからユダヤ人は、働けば自由になれるなんて思っていなかったのだろう。
朝日が差し込む。今日も希望に満ちた1日が始まるというのに、なんて悲しい朝日なんだ。当時のことを思うと胸が痛い。
ここには絶望の朝日が差し込む。
道の脇には有刺鉄線が張り巡らされている。
逃げることはできない。
脱走しようものなら奥の壁の前で銃殺。『死の壁』と呼ばれている。
日常的に見せしめとして射殺が行われていたそうだ。
絞首刑台。ここでも見せしめのように収容者の前で殺されたそうだ。
ユダヤ人だけでなくヨーロッパ中からアウシュビッツに収容されたようだ。国籍は28ヶ国にも及ぶ。他にも政治犯、一般犯罪人、同性愛者、障害者、移民などだ。移民の中でもロマ族(ジプシー)はいまだに差別され迫害を受けている。
日本は単一民族国家なので人種や民族問題に疎いが、現在も世界のいたる所で差別や迫害が起きている。民族戦争も起こっている。
収容者のカバン。
収容者の靴。
収容者の眼鏡。私物は全て取られてしまったのだろう。ものすごい数だが、ここに展示されているのはほんの1部にすぎないようだ。
大量の髪の毛も展示されていた。収容者は情勢も髪を切られた。髪の毛は織物の材料に使われたそうだ。
※髪の毛は人間の体の一部という事で撮影は不可です。
当然プライバシーなどないトイレ。こんなところで生活させられていたのか。
当時の様子が描かれている。
ドイツ軍兵士に拷問を受けている。収容者はガリガリにやせ細っている。悲惨な光景だ。
死者の灰。
毒ガスが入っていた缶の山。チクロンBが大量に製造されていた。
ガス室内部。ここにシャワーを浴びせる名目で、裸にされた収容者が集められた。
しかし写真上部の四角い窓からガス缶が投げ込まれる。。。
大量の死体がここで焼かれた。
収容者はこの縞模様の服に着替えさせられる。
僕はホロコースト映画で一番見てほしいのが、『縞模様のパジャマの少年』である。ラストが衝撃的である。
白衣が置いてある部屋がある。
当時収容者は人体実験に使われることもあったという。人の命を助ける医者が、人体実験にんげを行っていたというのは信じられない。
収容者を監視する小屋。
不審な動きをする収容者はすぐに殺されたのだろう。
終戦後、初代所長がここで絞首刑にされた。
たくさんのレンガ造りのバラックが建てられている。収容者はここに押し込められて生活していた。一つのベッドに5人が寝ていたとも言われている。
こんなことが過去に行われていたと思うと本当に恐ろしい。
本当に衝撃的すぎる。そして当時は人の命の重さをどう考えていたのだろう?一瞬で大量虐殺?見せしめのように射殺?
感情と思考が全く追いつかない。
戦争は人間の感覚をここまでもマヒさせるのか。。。
ここで起きていたことを自分の目で見て感じられたことは良かったが、想像以上に衝撃的な光景がそこにはあった。
キャパオーバーで受け止められないというのが素直な感想であった。
日本に帰ってから冷静になって、もう一度アウシュビッツで見て感じたことを自分なりに整理したいと思った。
続いてここから2キロほど離れた場所にある、ビルケナウ強制収容所へ行ってきます。
無料シャトルバスが運行しています。
つづく